Case 導入事例

参加登録12,000名・出展企業へのリード3倍を実現したオンライン展示会「ITトレンドEXPO」成功の裏側

株式会社Innovation & Co. 齊藤 和馬様

リモートワークの急速な普及と業務のオンライン化にともない、いまや当たり前になりつつあるオンラインイベント。ツールさえあれば簡単に開催できる一方で、満足度の高いイベントにするのは難しいと感じていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。

そんななか2020年11月に開催された、ITサービスとの新たな出会いの場を提供するオンライン展示会「ITトレンドEXPO 2020」は、参加登録者数12,000名を記録、満足度も77%と大好評を博し、早くも定期開催を決定しています。

1万人規模のオンライン展示会成功の背景には、どんな仕掛けや舞台裏があったのでしょうか。

イベント仕掛人である株式会社Innovation & Co.(以下、Innovation & Co.)で統括グループマネージャーを務める齊藤 和馬様と、イベントコンサルティングおよびサポートを行ったCaster Anywhere責任者の越川 慎司に話を伺いました。

単なるデジタル化では価値が生まれない。「新しい価値創造」へ、ゼロからの挑戦

どのような経緯でオンライン展示会「ITトレンドEXPO 2020」を開催されるに至ったのか、その背景から教えてください。

齊藤 和馬様(以下、齊藤様)みなさんご存知のように、2020年はリモートワークが急激に普及し、多くの方の仕事環境が一変した年になりました。

同様に、これまで「ITトレンド」というIT製品の比較・検討サービスを通じて、約13年間、延べ1千万人以上の方にIT製品との出会いを提供してきた私たちにとっても、「いま何ができるのか」と問われた機会でもありました。

そんな我々が、長年培ってきたノウハウをもとに新しいかたちの出会いの場を提供できれば、IT製品を提供する企業に対しても、ITを通して変革を求める企業に対しても、新しい価値創造ができるのではないか。このような思いで、オンライン展示会の開催を決めました。

また、やるからにはNo.1のイベントを実施したい。目標として取り扱いIT製品数は業界最大、参加者数は1万人と定めました。

そんな高い目標設定をしたはいいものの、展示会そのものがはじめて、オンラインでイベントをやることもはじめてです。正直、何から手をつければいいかわからない状態からのスタートでした。

Caster Anywhereにコンサルティング依頼をしたきっかけは何だったのでしょうか?

齊藤様開催の意思決定後は3ヶ月先の実施を見据え、手探りでなんとかやっていたんですが、進めれば進めるほど、自分たちだけでは決められないことが出てくるようになりました。

たとえば、「この企画内容にはどのプラットフォームがいいのか」というイベントの根幹の部分もそうですし、「参加者を飽きさせない公演時間はどのくらいか」や「どうしたら離脱せずに別エリアに移動してもらえるのか」という細かい設計まで、問題の大小はさまざま、定量的にも定性的にも決定できないことが増えていきました。

たくさんの決断をしなければ物事が進捗しないなかで、判断できないのは非常につらい状況でした。ここから先はもうプロの判断を仰ぐ必要があると思い、リモートワークとウェビナー実績が豊富なCaster Anywhereの越川さんにサポート依頼をさせていただきました。

目指したのは、“リアル” で テレビのようなオンライン展示会

依頼を受けて、Caster Anywhereとしてはどのようなサポートを行ったのでしょうか?

越川 慎司(以下、越川)法人向けBtoBイベントは、すでに87%がデジタルに移行していると言われています。そして、その内容は二極化していて、単にデジタル移行しただけのイベントと、デジタルに移行した上できちんとリード獲得して成果につなげるイベントに分かれています。

当然ながら、前者では思うような成果は得られません。Caster Anywhereとしては、いかに成果をだせるかという後者のためのコンサルティングサポートをさせていただきました。

開催まで2ヶ月をきっていたので、週に2回の定例ミーティングとして、戦略ミーティングと開発ミーティングに参加させてもらいながら、企画に対するフィードバック及びアドバイスにはじまり、成功指標の提言、出展企業を集めるためのマーケティング支援、集客方法に関するアドバイスや支援などをさせていただきました。

越川さんがおっしゃったように、オンラインイベントはいまや当たり前になっていますよね。その中で成果をあげるために、どのような工夫をされましたか?

齊藤様よく開催されているオンラインイベントとは異なる、まさに展示会現場を実際に歩いているような「リアルな」オンライン展示会を目指しました。

出展企業様に対してはいかに多くのリードを集められるか、そのためにどれだけ参加者にイベントを楽しんでもらえるか、テレビを観ているかのように主体的に参加してもらえるかには気を配りながら企画とその設計を行いましたね。 発案してはフィードバックをもらい、発案してはフィードバックをもらいと、議論を重ねることでブラッシュアップさせていきました。

最終的には、「セッションエリア」と「6つの展示エリア」を開設し、各エリアをオンライン上で行き来することで、今欲しい情報の取得だけでなく、思ってもみなかったサービスとの出会いが体験できるようなイベントにしました。

▲「セッションエリア」と「6つの展示エリア」を設置した会場全体図

越川齊藤さんがおっしゃった「テレビのように」というのは、オンラインイベントにおいて非常に重要なポイントです。

いまやビジネスパーソンの8割以上がオンラインイベントに一度は参加したことがあるという状況で、単にオフラインのイベントや催しをデジタル化するだけではそこに価値が生まれず、うまくいきません。なかには同時に2つのイベントに参加している方もいらっしゃると聞きます。つまりそれは、イベントではなく “ながら聞き” のラジオになってしまっているんですよね。

自分でみたいものをみるテレビのように参加してもらうことで、これまでにない体験が生まれ、満足度の高いイベントにつながります。フィードバックの際には、その体験の中でどれだけ自然に “偶然の出会い” をつくりだせるかに焦点をおいていました。

やることではなく「やめること」を決める

齊藤様「やめることを決める」という越川さんのアドバイスも非常に印象深かったです。

いいイベントにしたいあまり、企画を練れば練るほど「あれもやりたい」「これもやりたい」という “want” が無数に出てきます。でも、それをすべて実現するにはどうしても無理がある。その線引きを、第三者的視点でロジカルに的確にアドバイスいただけたからこそ、無事にイベント開催できたと思っています。

越川Innovation & Co.さんにとってはじめてのオンライン展示会ですから成功確率を高めていくことではなくて、失敗確率を下げていくことを念頭に置いていました。他社における成功事例は必ずしも当てはまりませんが、失敗事例を避けることでそれは実現できます。

緊急度と重要度を組み合わせて「やめること」を決めていき、着実に目標達成へアプローチすることが成功への近道だと思います。

「やめることを決める」以外にも、大事なポイントはありますか?

越川オンラインイベントを成功させるためには当然PDCAを回していきますが、いかにPを小さくしていくかは重要です。

多くの企業は、目標やKPIを決めるのに1?2ヶ月もの時間をかけてしまうのですが、その点においてInnovation & Co.さんは理想的な進め方をされたと感じています。おそらく1万人という目標を設定されるのに、ある意味ノリと感覚で決めた部分もあったと思うんです。でもそれが正しい。

なぜならば、2ヶ月考えたところで正しいKPIがでてくるわけではないからです。初回は特にですが、まずは実行してみて、クリアできたら達成感があるし、クリアできなければ次に修正すればいい。それもひとつ、失敗確率を下げるポイントのひとつです。

▲オンラインで名刺交換できる機能を開発実装し、出会いやリード創出の工夫を凝らす

登録者12,000名と満足度77%という結果がもたらした、社員の変化

掲げていた目標は無事に達成できたのでしょうか?

齊藤様はい。嬉しいことに10,000名を想定していた参加登録者数は、目標を大幅に上回る12,000名にまでのぼり、多くの方にご参加いただきました。

参加申込の初速が想定よりも悪かった時には、本当にイベント実施できるのだろうかと不安と緊張でいっぱいでしたが、越川さんにいただいた集客アドバイスとサポートで、無事にクリアすることができました。

イベント内容としても、橋下徹氏、岸博幸氏、小室叔恵氏をゲストにお呼びした3つの基調講演のほか、70を超えるビジネスノウハウセッションも好評で、来場者アンケートの結果、満足度77%という評価をいただくことができました。

出展企業様の反応はいかがでしたか?

齊藤様登壇いただいた方からは「予想していた2倍の人が集まってくれた!」という声、出展企業様からは「他イベント出展に比べて、3倍のリードを獲得できた!」「次回も出展したい!」という声など、喜びの声を数多くいただけてホッとしています。 とにかく、出展いただく企業様に成果をお返ししたい一心でしたから。

今回は「数」に振ることを決めていました。リードと一口に言っても、量を取るのか、それとも質を取るのかという議論があると思います。私としては、量がいかないことには質も担保できないと思っていたので、今回はリード数を提供することに振り切っていました。 その点においても、今回の目標は達成できたのではないかと思っています。

越川オンラインイベントで満足度77%というのは、なかなか得られる結果ではありません。数字が物語るように、本当にすばらしいイベントだったと感じています。

私はコンサルティングサポートだけでなく登壇者としても参加させていただいたのですが、来場者からは見えないイベント舞台裏もとても素晴らしいものでしたよ。そして、そこに成功の秘訣があったとも思います。

どのような秘訣ですか?

越川それは、イベント開催者側のメンバーの満足度です。当日のInnovation & Co.のみなさんは生き生きしていらっしゃって、目がキラキラしていたのが非常に印象的でした。それがイベント会場の裏側に広がっていて、とても素晴らしい雰囲気だったんです。

齊藤様越川さんが感じ取ってくださった通り、私たち社員が楽しめたイベントだったことは間違いないです。

冒頭で「やるからにはNo.1になりたかった」とお伝えしましたが、No.1になるためには、出展いただくお客様、来場者、従業員、関わる全員がハッピーでないとそれは実現できないと思っていました。 高い目標を掲げたことが、決して1人では達成できないという団結や一体感につながり、結果的に「三方よし」に繋がっていったのだと思います。

当日までほとんどの準備をリモートワークで行ってきたので、イベント当日に初対面だったのは実は越川さんとだけではなく、メンバーにおいても同じでした。 それにもかかわらず、当日のオペレーショントラブルもまったくと言っていいほどありませんでした。全員が同じ方向を向いて、自ら考え、自身の役割をまっとうしてくれたからこそだと思っています。

イベント後は、社員にいい変化も巻き起こっています。

どのような変化ですか?

齊藤様たとえば、「営業としてお客さんと話しをするのが怖い」と言っていた新人社員が前向きになって能動的に活動するようになったり、「いまはプレイヤーとしてお客様にご案内することが自分の役割だけれど、いつかあんなイベントがつくれるビネスパーソンになりたい!」と話す社員がでてきたり。

この社員の変化には本当に感動しましたし、新しい挑戦をしてよかったなと心の底から思っています。

成功パターンの再利用はうまくいかない、次なるSomething Unique

越川リモートワークやオンラインでの仕事というのは、情報共有の難しさゆえに生産性を落とすと思われているのですが、実は違います。生産性を落とすのは、情報共有の仕方ではなく「孤立感」なんです。

今後もまだまだリモートワークが続いていくことが予想されるので、対面できるという体験をいかにプレミアムなものにしていけるかも重要なことだと思います。普段会えない分、会った時に共感する、心理的安全性を築く。それによって孤独感をなくし、より一層結束していく。これを自然にできるInnovation & Co.さんのような組織はすごく強いです。

今後オンラインイベントの実施を検討している方は、KPIの一つに「自分たちが働きがいや満足度を感じられているか?」という点は是非入れていただきたいですね。

社外にばかり向きがちな意識を、社内に対しても忘れないこと。これが成功の秘訣でもあるんですね。大盛況だったITトレンドEXPOは、すでに次回の開催が決定されているそうですね。

齊藤様はい。Innovation & Co.の新しい事業として定期開催することを決定しました。次回は「ITトレンドEXPO 2021 Spring」として、2021年3月10日(水)?12日(金)の3日間、さらにパワーアップしたオンライン展示会を開催予定です。第二回目も多くの方に喜んでいただけるよう今まさに奮闘しているところで、引き続きCaster Anywhereにサポートいただいています。

越川これだけ世の中の変化が激しくて変数が多い状況では、大手コンサル会社のフレームワーク戦略みたいなものはうまく機能せず、過去に成功した事例をそのまま流用しても成功できないんです。そして、幸か不幸か、お客様の期待というのは3ヶ月ごとに変わっています。

お客様の期待を超えていかなければ満足してもらえないので、私たちCaster AnywehreとしてはInnovation & Co.さんとの「共感共創」をテーマに、イベントとしては来場者のみなさんに「Something Unique」を提供できるよう、一緒に山登りさせていただきたいと思っています。

齊藤様いま思い返すと、越川さんとのはじめてのオンラインミーティングでは、非常に手厳しいご意見をいただいたのを鮮明に覚えています。だからこそコンサルティングを依頼したいと強く思いました。なぜなら、いいことばかり言っていたのでは、うまくいかなかった時に痛い目を見ることは自分の経験上わかっていたからです。

すべて正直にお話ししてくださるからこそ信頼できると感じましたし、そんな越川さんにパートナーとして共創いただけたからこそ次へとつながっていると思います。

次回は、特別ゲストに元プロサッカー選手の中田 英寿氏や、元内閣総理大臣の小泉 純一郎氏、多数のメディアで大活躍するROLAND氏等をお迎えする予定で、6つだったブースは9つへと拡大予定です。私自身もどんなイベントになるのか非常に楽しみで、前回とは違う「新たな出会いの場」になるよう取り組んで行きたいと思っています。

【参加無料】
中田 英寿氏や小泉 純一郎氏などの講演や専門家の「ここだけの話」もライブ配信!
展示IT製品数1,500以上。疑問はチャットで簡単に質問できる「ITトレンドEXPO 2021 Spring」の参加登録は
こちら: https://it-trend.jp/i/18248

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